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悪巧み組織の中に個人なし

手抜き除染もみ消す? 「内々に」1次下請け 不当解雇の音声記録入手
 福島市松川町の手抜き住宅除染問題で、福島民報社は、福島労基署に労働基準法違反で是正勧告を受けた2次下請け業者が男性作業員に解雇を告げる際のやりとりを収めた音声記録を入手した。2次下請け業者の幹部が手抜き除染を認めた上で、表面化をもみ消そうとしたと受け取れる発言もあった。除染を発注した福島市は27日、住宅除染の全業者にあらためてルール順守を通知した。
 汚染土を入れるよう規定された袋に、草木などを混入させた手抜き除染を、元請けの共同企業体(JV)に訴えた男性作業員。その翌日の23日午後1時すぎ、福島市松川町の現場事務所の車内で雇用主の2次下請け業者の幹部から突然、解雇を告げられた。
 音声記録で幹部は、作業員が1次、2次の下請け業者には手抜き除染について知らせず、元請けJVに直接、指摘したことに不快感を示している。幹部は、1次下請けの現場所長の言葉として作業員に、こう語り掛けた。「言ってくれれば、誰も悪者にしないで内々に正しい方向にできたのに…。なんで言っちゃったのかな」
 解雇通告を受けた後、作業員が労基署に連絡すると告げると、幹部は「ここで事を荒立てる必要はないんじゃない?」と持ち掛けた。その時、作業員は「手抜き除染を、もみ消すつもりだったんだ」と思ったという。作業員は取材に「告発すれば現場から締め出される。不祥事は内々で処理される」と話した。
 さらに、幹部は解雇について1次下請け業者の社長からの指示だったと説明。「(解雇理由は)聞いてないけど業務命令違反かな」。作業員にとっては身に覚えのないことだった。
■2次下請け「不適切だった」
 2次下請け業者の幹部は27日、取材に対し、「(手抜き除染は)現場のビニール袋がなくなり、取りに行くと午後5時を過ぎると思った。一時保管とはいえ失敗だった。不適切だった」と手抜き除染だったことを認めた。労働基準法に基づき、作業員に対して解雇を予告しなかった点は「就労から14日未満なら(労基法)違反にならないと思った。認識が甘かった」と釈明した。
 福島民報社が入手した音声記録で幹部は、解雇は1次下請け業者の社長の指示だ-との趣旨の発言をしているが、「(解雇は)私の独断だった。感情的になり、とっさに言ってしまった」とした。
■作業員と2次下請けのやりとり
 男性作業員の録音データには、不当に解雇を宣告される場面などが克明に記録されている。主な内容は以下の通り。
 作業員「(手抜き除染を指示した社員は)言い訳してたでしょ? 『(草木を入れる)ビニール袋が足りなくてトンパック(大きな袋)に入れた』とか」
 幹部「いや、もう(手抜き除染を)認めている」
 幹部「(1次下請け業者の)社長に今、はっきり言われたから。『もう、そういう人間はいりません。訴えるなら訴えてもらってかまわない』と。そういうことなんで」
 作業員「社長は解雇にしろと、こういうことなんだね」
 幹部「そうですね」
  《中 略》
 作業員「解雇理由は」
 幹部「解雇理由? 聞いてないね。業務命令違反とか、そんな感じじゃないですかね」 作業員「業務命令違反? なんで」
 幹部「だって結局、そういうのがあるんで。例えば、現場でこういうふうにした方がいいとか、こういうふうにやってるとか本来であれば、1次下請けの現場所長に言うべき。所長もさっき言ってたんだ。『俺に言ってくれれば良かったの。誰も悪者にしないで、ちょっと見せてくれってレベルでさ。誰も傷つかない状態で内々に正しい方向にできたのに』と」
 作業員「解雇ということだから、現時点で賃金の早期支払いを請求します。払わなかったら、労基署から(連絡が)いくから」
 幹部「ここで事を荒立てる必要はないんじゃない?」
 作業員「今後は法律にのっとってやっていくだけだから(以上(福島民報2013/05/28 08:42 カテゴリー:主要)より引用)
http://www.minpo.jp/news/detail/201305288687

 手抜き除染をおかしいとして告発した2次下請けの作業者が解雇されたそうだ。
 如何に日本の組織の中で「正義感」を持つことが恐ろしいかを物語っている。おかしいことをおかしいと言えなくさせるのが日本の組織であり、一般企業、官公庁を問わず、この文化は広く根付いている。その証拠に、大阪市の清掃職員が、清掃時に出た金目のものを個人が懐に入れる様子をビデオ撮影して告発したら、その清掃職員もかつて同じことをしたという理由で、懲戒解雇されたのだ。今回のケースも全く同じことだ。組織の中で、おかしいと声を上げても誰れも取り合ってくれず、外部に告発すれば、首にされるというのだから、日本の組織の正義とは、世の中に対して正しいことよりも組織の存続を優先させるのが正義だ。それゆえに、組織の一員である限り、理不尽なことを甘受しなければならない。それを「納得だ」と新入社員時代に上司から教えられた。
 どちらにしても、告発した先のお役所が庇ってくれることもなく、刑事事件でなければ強制捜査権もないから、組織ぐるみの隠蔽工作が行われれば、そのような事実はなかったで済まされるのだ。それが日本だ。(No.3656-2)

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