« 不景気でどんどん細る親の脛 | トップページ | 住職の申告漏れのある揮毫 »

逃げ得を許す捜査が許せない

ひき逃げ不起訴・再捜査で起訴、男性に無罪判決
3年前に大阪市内で起きたひき逃げ事件を巡り、いったん不起訴となった後、大阪地検の再捜査で自動車運転過失致死罪に問われた兵庫県内の男性被告(43)の判決が15日、大阪地裁であった。
 水島和男裁判長は「被告の過失を認めるだけの証拠はない」として、無罪(求刑・懲役1年8月)を言い渡した。
 被告は2008年11月、大阪市東住吉区の交差点で、自転車で横断中の男性(当時64歳)を車ではね、逃げたとして同月、逮捕された。道交法違反(ひき逃げ)などで実刑判決が確定したが、自動車運転過失致死罪は一度不起訴となった。
 大阪地検は遺族が検察審査会に審査を申し立てたことを受け、再捜査。09年11月に略式起訴したが、大阪簡裁が略式起訴は不相当と判断したため、正式裁判が開かれていた。
 公判で被告は無罪を主張。水島裁判長は判決で、被告が捜査段階で過失を認めた検察官調書について、「『略式起訴か公判請求かを決めるのは自分』と検事に言われ、罰金で済めばと思い、調書に署名したという被告の公判供述には迫真性がある」として、信用性は低いと判断。さらに、事故の約10か月後に行われた実況見分結果も疑問視し、「被告が事故を避けられる地点で、被害者に気づいていたと認めるには疑いが残る」と述べた。
 判決後、被告は「裁判所が公平に判断してくれた」と話した。男性の妹(54)は「無念さが残る」と語った。(以上(2011年2月15日23時28分読売新聞)より引用)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110215-OYT1T00982.htm

 ひき逃げ事件を起こした被告が、自動車運転過失致死罪に問われたが、無罪判決が下った。
 その判決理由として、検察官調書の被告の自白の信用性が低いということと10か月後の実況見分も問題とされ、無罪判決となった。しかし、車を運転して人をひき殺した事には変わりない。また、10か月後の実況見分も、日数が経つに連れて被告に知恵が付いて、「死人に口なし」で加害者の一方的な言い分としか思えない。そもそも交通事故の加害者に全く過失がないなど考えにくい。何か原因があるから事故が起こったのだ。
 一番正確な状況は、事故直後の証拠だ。それを警察・検察の捜査・自白の強要ということで、証拠不十分で無罪になるのはおかしいことだ。最近、大阪地検特捜部の事件以来、検察の取り調べについて問題になっている。同事件では、検察が証拠を捏造したとして、無実の被告の無罪が確定した。しかし、この事件では、被告の運転により。確実に一人の人間が死んでいるという事実がある。その捜査がいい加減で証拠能力がないので、無罪という構図で異なってはいるが、検察の捜査能力の欠如が原因であることは否めない。検察の捜査如何によって、天国と地獄の差がある。しかし、そのような検察の捜査の不手際で、本来犯罪者として処罰されなければならない人間が、無罪になることが有ってはならない。
 被告の人権を守るために、取り調べの可視化は必要だ。しかし、客観的事実を元に調書を作成するという、捜査のイロハさえできていない検察官は、もっと問題の根が深いかも知れない。今回の被害者の遺族の「無念」を検察は重く受け止めるべきだ。(No.2845)

|

« 不景気でどんどん細る親の脛 | トップページ | 住職の申告漏れのある揮毫 »

公務員」カテゴリの記事

川柳」カテゴリの記事

犯罪」カテゴリの記事

自動車」カテゴリの記事

裁判」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/178552/50885472

この記事へのトラックバック一覧です: 逃げ得を許す捜査が許せない:

« 不景気でどんどん細る親の脛 | トップページ | 住職の申告漏れのある揮毫 »